殯(もがり)の森』

2007年度第60回カンヌ国際映画祭にてグランプリを受賞したこの作品. 一言では表現できない映画であり、良くも悪くもフランスの芸術系映画に近いものがある作品なので、見た人によっては眠たいだけと感じるかも知れません. でも私にはいろんな意味で非常に興味深い映画でした. 実はこの映画がカンヌでグランプリを受賞した頃、NHK河瀬直美監督のインタビュー番組を見たことがあるのですが、その時のこの監督に対する印象は強烈でした. 良く言えば明確なヴィジョンと強い意志を持っている芸術家、悪く言えば周りが何と言おうと妥協も強調もせず我が目的を果たす昔気質で男勝り. そんな感じでした. ですから映画にもそんな監督の性格が見事に現れているように私には見えてくるのです. 普通女性監督の映画といえば、映像から包容力や母性などの男性監督には出せない「優しさ」をダイレクトに感じるのですが、この映画にはストーリーを読み解くことでしかその女性的優しさを感じることができないんです. でもかといって男勝りな映画でも、中性的な映画にしかない独特の雰囲気を持っているんです. 要は理解してくれる人にだけ理解してもらえばいいというような感じで、映画自体もエンターテイメント風でもなければドキュメンタリー風でもない独特のもの. 映画の前半でも主人公の先輩介護士が何度も「こうせなあかんことなんてない」と言うくだりや、本来なら冒頭に持ってくるはずの「殯(もがり)」という言葉の説明を最後に持ってくるところも、映画にレシピもマニュアルもない! 映画に「こう作らないとダメ」なんて制約はない! という監督の映画制作に対するアンチテーゼ的なメッセージを感じましたよ. そしてお話自体もそんな監督の信条そのもののようでした. 世の中を見ても、誰しもが世間体とか社会人としての振る舞いとかという、暗黙の「こうせなあかん」というルールに縛られていると思うのです. でも十人十色という言葉があるように本来は人それぞれ独自の「自然色」を持っているもの. 「こうせなあかん」というルールに縛られると人は「自然色」を失い「人工色」に染められてしまうと思うのです. ですからお茶畑のシーンでの豊かな緑色や暗い森の中で土の色、割れたスイカの赤い色など自然物でしか出せない色を強調することで、「こうせなあかん」というルールから脱却することも大事. そしてその先に生きるとは何か? 死ぬとは何か? の答えに出会えるかも知れない. そんなメッセージを感じました. とにかくメタファーだらけで分かりにくい映画でもありますし、見る人の生活状況によっても感想が大きく異なる映画だとは思いますが、興味がある方はある程度の覚悟をしてからご覧になられることをオススメします. 深夜らじお@の映画館 は人に迎合するのが苦手です. マーベラスAQLから、7月19日に発売された3DS用ソフト『ルーンファクトリー4』. その情報について、まとめて紹介する. 『ルーンファクトリー4』は、ファンタジー世界の住人になって作物を育てたり牧場で動物の世話をしたりしながら、冒険や恋愛などを楽しめる『ルーンファクトリー』シリーズの、5周年記念作にして最新作. 本作では、王子となった青年レスト、もしくは姫となった女の子フレイを主人公に選択して、町の発展を目指して生活することになる. この記事では、本作についての情報をまとめて掲載する. 発売後に、『ルーンファクトリー4』が気になっている人や、シリーズファンだがまだプレイしていないという人は参考にしてほしい. 男女主人公はもちろん、結婚候補や町の住人、モンスターまで登場する賑やかなオープニングアニメ. 進行に応じて、内容が変化する. 本作の特徴 本作の主人公は、なりゆきから王子(または姫)として町を発展させながら、セルフィアの町で生活していくことになる. 生活中には、人々とふれ合ったり、城の外へ冒険へ出かけたりする. 主人公は、男女の選択が可能. 将来のお嫁さん、お婿さん候補となる住人たちとの交流を男女どちらの視点でも楽しめる. コミュニケーションで住人たちと急接近すると、"恋人"として付き合いがスタートする. 淡い恋愛体験の後には、結婚、そして子どもが生まれるなど、この世界での生活をやりこめるようになっている. ある時は王子(姫)としてさまざまなことを取り決めるが、畑で野菜や果物を育てたり、住人とコミュニケーションしたりが可能. 他にも、ダンジョンではモンスターとのバトルやイベントが待っているなど、ファンタジー世界での自由な冒険生活を楽しめる. バトルは剣や槍、杖といったさまざまな武器や魔法を使って戦うことに. トラップが仕掛けられたダンジョンの先には、手ごわいモンスターが待ち受けている. 町の住人を誘ったり、モンスターを仲間にしたりして、力をあわせて進んでいこう. 物語 ある晩、空高く飛ぶ飛行船より人が落ちてくる. 主人公は運よく竜の上に落下、ことなきを得た. ただ、主人公はその無傷な外見とはうらはらに記憶を失っていたのである. 記憶を失った主人公は、竜の計らいによって"竜の城"と呼ばれる場所で生活することになり、その代わり、城でかりそめの王子(姫)となって、町の発展や悩み事の解決、作物などを作り生活をしていく. 生活をしていく中で、森へと冒険に出た主人公はモンスターに襲われる. そのモンスターを倒すと、そこにはなぜか女の子が倒れていた. なぜモンスターが人になったのか? 待ちうけるさまざまな事件の真相は? 主人公は仲間との冒険や日常生活を繰り返すうちに、隠された真実に近づいていく... . 空から降ってきた主人公はセルフィアの町にある城へ落下、竜の間にいたセルザウィードに激突! 主人公の体は無事だったものの、自分の名前以外の記憶をすっかり失っていた. 主人公は城へやってくる予定だった王子として城で生活しながら、自分が何者なのか思い出すことに. 次のページで主人公と町の様子を紹介.