グアム移転費、3年で使用1割だけ 防衛・

政府は、業績不振に陥っている中小企業の経営再建を加速する. 今年度に各都道府県の経営相談窓口がとりまとめる再建計画の数を従来の10倍近くに増やす. 中小企業の資金繰りを支援する金融円滑化法が終わる年度末に向けて、再建が可能な企業を手助けする. 金融庁内閣府中小企業庁が合意した. 再建は、各都道府県にある「中小企業再生支援協議会」が中心になって進める. 複数の金融機関などの意見をまとめ、債権放棄や事業売却などの計画を作る組織だ. これまでは、計画は年平均約350件しかまとめられなかったが、今年度は約3千件に増やす. 金融機関が企業再生の専門家を協議会に派遣するほか、手続きを簡単にし、計画づくりにかかる期間を従来の3分の1の2カ月に短縮するなどして、実現を図る. 沖縄の米海兵隊グアム移転費の日本側負担として米国に提供するため計上した予算が、1割ほどしか実際の事業に使われていないことがわかった. 田中直紀防衛相が7日の参院予算委員会で明らかにした. 田中氏によると、2009~11年度の3年間で962億円を予算化. 使われたのは09年度分の一部で102億円にとどまる. 「米側での契約遅延」などが理由だという. 共産党井上哲士氏に答えた. 11年度分の149億円については米側に提供もされていない. 米議会での軍事費削減や地元グアムでの反発などで、日本の資金を使う移転先の施設整備事業について「新たな契約の締結が困難な状況だ」(田中氏)としている. 2012年はじめの金融市場も欧州の政府債務(借金)危機に振り回されそうだ. 2日の外国為替市場で、円は欧州の共通通貨ユーロに対して一時1ユーロ=98円台後半をつけ、00年12月以来の最高値を更新. 波乱含みのスタートとなった. 日本時間の2日未明、時間外の電子取引システムで1ユーロ=98円71銭近辺をつけた. その後はユーロが買い戻され、欧州時間帯では1ユーロ=99円台半ばで取引されている. 主要市場が休場で薄商いの中、投機的な動きが出た模様だ. ただ、欧州は債務危機を抱えて越年し、欧州各国の国債やユーロに対する投資家の不信はくすぶったままだ.